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六代目菊五郎

昨日、2012年2月7日(火)、毎日新聞朝刊のコラム『余録』です。

六代目尾上菊五郎さん(1885~1949)とアンナ・パブロワさん(1881~1931)の邂逅(かいごう)について書かれています。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

多くの芸談を残した六代目尾上菊五郎はロシアのアンナ・パブロワのバレエ公演『瀕死(ひんし)の白鳥』を見て驚嘆した。

その激しい踊りの末に白鳥が死ぬ幕切れに、彼女が息を止めているのを知ったからだ。

▲3日間公演に通った六代目は、とうとう楽屋を訪ねて激賞する。

するとパブロワは答えた。

「幕切れは瀕死ですから、私は幕が下りてこなかったらそのまま死ぬつもりで踊っています。」

2人は意気投合し、互いの芸談に不思議なほど一致点があるのを知ったという。

▲1922(大正11)年のこのアンナ・パブロワの来日こそが、日本人観客が初めて本場のバレエに接した歴史的公演であった。

その後は日本人のバレリーナも育ったが、本格的なバレエの普及は戦後になってからのことだ。

▲かほどに日本のバレエの歴史は決して長くない。

だが、「足の短い日本人に洋舞は向かない」などといわれた黎明(れいめい)期からすれば世は一変した。

ローザンヌ国際バレエコンクールで1位となった菅井円加(まどか)さんの笑顔は日本中をパッと明るくした。

▲何しろ各国の国立バレエ学校の若きエリートらが競うコンクールだ。

そこで高校の学園祭のグループダンスにも参加する日本の17歳が、抜きん出た才能を評価されての栄誉である。

あたかも私たちの社会の奥行きの深さを世界に示したような何とも誇らしい痛快事だ。

▲六代目は晩年に「まだ足りぬ 踊り踊りてあの世まで」と詠んだ。

今「世界」の登竜門を通り抜けた円加さんにはこれから始まるバレエの長い道のりである。

目指す高みからは何が見えるのだろう。

躍る心にもあやかりたい今の日本人だ。

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パブロワ

六代目とパブロワさんの逸話は、一見なんの関係もないように思えるものが、実は極めて大きな近似性を持っていることがある、という教えでしょうか。

特に芸術において、このことは非常に重要です。

かつてヨーロッパの絵画は浮世絵を取り入れ、現在ではリヒャルト・ワーグナーの楽劇が能舞台を模した装置で上演されます。

日本人がシェイクスピア劇を歌舞伎の形で演じることも、珍しくなくなりました。

まだ高校2年の菅井さんも、これから多岐にわたる勉強をされていくことでしょう。

優勝した演技の写真を見て、本当に素晴らしいと思いました。

これからのご活躍を心からお祈りしています。
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Mr.NAO

Author:Mr.NAO
東京都港区出身 
男性 
水瓶座

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