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クレンペラー

「この若い世代の全体的な問題は、彼らが段階を踏もうとしないということです。

・・・彼らはみな、頂上に達するまでの過程がなくて、すぐにそれをきわめたがります。

これは非常によくないことです。」(横山一雄・訳)

往年の大指揮者、オットー・クレンペラー(1885~1973)が、84歳の折にチューリッヒで受けたインタビューの中で、若い音楽家について語った言葉です。

大怪我と脳腫瘍(1932年)、ユダヤ人としての亡命(1935年)、亡命先のアメリカでの腫瘍切除手術(1939年)、大腿部骨折(1951年)、アメリカ政府のレッドパージによる迫害(1952年)、半身麻痺と躁鬱病・・・。

1954年に奇跡の帰欧を果たすまでに味わった辛酸の数々は、彼の人生がいかに苦難に満ちていたか、そして、彼がいかに強固な不屈の意志の持ち主であったか、を物語っています。

ドイツ音楽の巨匠は、人生練達の師でもあったのです。

人間は、段階を踏まなくては成長発展できないのです。

彼がその言のとおり精進錬磨して到達した芸術的境地は、今も遺る録音で知ることができます。

中でも、フィルハーモニア管弦楽団を振ったブラームスの交響曲全4曲は、峻厳にして破格のスケールを持った、悠揚迫らぬ名演です。

また、クレンペラーが珍しくフランス国立放送局管弦楽団を振って、ダヴィッド・オイストラフと共演した、同じくブラームスのヴァイオリン協奏曲は、打って変わって気品、深み、艶の三拍子が見事に揃った、宝石のような演奏です。

現在、このような指揮者はいません。

こういう人に再び出て来てほしい、と切に思います。



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Mr.NAO

Author:Mr.NAO
東京都港区出身 
男性 
水瓶座

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