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奇跡の丘

クリスマスイブとなりました。

イエス・キリストを主人公とした古い映画についてお話しします。

邦題『奇跡の丘』。

原題『Il Vangelo secondo Matteo(マタイによる福音書)』。

1964(昭和39)年10月2日公開(イタリア)。

1966(昭和41)年9月22日公開(日本)。

言語 イタリア語

137分、モノクローム。

監督 ピエル・パオロ・パゾリーニ

出演 エンリケ・イラソキ
   
   マルゲリータ・カルーソ
   
   スザンナ・パゾリーニ
   
   マルチェロ・モランテ
   
   マリオ・ソクラテ

製作 アルフレード・ビニ

脚本 ピエル・パオロ・パゾリーニ

音楽 ルイス・バカロフ

撮影 トニーノ・デリ・コリ

編集 ニーノ・バラーリ

イタリア・フランス合作映画。

ヴェネツィア国際映画祭・審査員特別賞を受賞。

「マタイによる福音書」に基づいて処女懐胎、イエスの誕生、イエスの洗礼、悪魔の誘惑、イエスの奇跡、最後の晩餐、ゲッセマネの祈り、ゴルゴダの丘、復活を淡々と描く。

ピエル・パオロ・パゾリーニ(1922~1975)は、イタリアの詩人、小説家、映画監督、脚本家です。

この作品は、彼が42歳のときに創った映画です。

イエス・キリストの生涯と復活を、時間の経過に従って静かに描いています。

イエスを演じたスペイン人青年、エンリケ・イラソキをはじめ、出演者は全員素人だったそうです。

パゾリーニの母、スザンナ・パゾリーニも聖母マリアの役で出ています。

この作品の面白さは、そのリアリティーだと思います。

例えば、十字架に向かって歩かされるイエスは全裸です。

事実、そうだったのでしょうが、商業的な映画ではそんな描き方はあまりしません。

また、復活の場面は、ほんの一瞬です。

もし復活ということがあったとしたならば、こういうふうに、予期せぬある日に突然それは起こったのだろう、と充分に思わせるように創ってあるのです。

あの時代のヨーロッパはこういう世界だったのか、ということがモノクロームの画面から伝わって来ます。

なぜイエスが十字架に架けられたのか。

そして、なぜ復活を果たし得たのか。

客観的に一歩退いて観せることで、パゾリーニは問いかけているようです。

パゾリーニ

それから、もうひとつ面白いのはカメラです。

ときどき、手持ちカメラで撮ったのかと思われるような、上下左右にブルブルと震える画面が出てくるのです。

これは、パゾリーニの作品に最初期の頃から見られることです。

他の監督でも同様のカットを挿入する場合がありますが、パゾリーニがそれをやると、画面が瞬時にして良くも悪くも人間臭くなります。

あの震えは息づかいであり、搏動(はくどう)なのだ、と思います。

パゾリーニの映画は、ある種、生き物のような性質を備えているのかもしれません。








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Mr.NAO

Author:Mr.NAO
東京都港区出身 
男性 
水瓶座

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