2010/11/17 11:56:22

忘れられないインスタントラーメンに、エースコックの「ラーメン太郎」があります。
発売は1967(昭和42)年1月。
なんと、麺に切り餅がひとつ載ったラーメンで、醤油味だったと記憶しています。
言ってみれば「力(ちから)ラーメン」で、どのメーカーも出していなかった画期的な商品でした。
試食セールで15円という価格は、さすがに時代を感じさせます。
餅入りということで、正月に売り出されたのでしょうか。
今なら熱湯で柔らかくなる餅を別添で付けるのでしょうが、当時はそんな技術がなかったと見え、餅は麺に張り付いていました。
そして、たぶん麺に餅をくっつけたまま油で揚げていたので、これを鍋で茹でたところにスープを加えると、麺も餅もとても油濃く、子どもには少なからずくどい味に思えました。
面白かったのはテレビのCMで、そのころ人気があった山田太郎さんという青年歌手が、持ち歌のヒット曲『新聞少年』をもじった歌詞を明るく歌っていました。
八反ふじおさん作詞のこの曲は、1番が「僕の名前を知ってるかい 朝刊太郎というんだぜ」で始まるのですが、この「朝刊太郎」というところを確か「ラーメン太郎」と歌っていたと思います。
商品としては長命ではなく、気が付くと販売終了となっていました。
現在の技術を使えば格段に美味しい「力(ちから)ラーメン」ができるはずなのに、出て来ないのは少々不思議です。
鍋物などに入れてすぐに食べられる小さい餅が売られていますから、ラーメンに餅を載せて食べたい人は、これを買って自分で力(ちから)ラーメンを楽しんでいるのでしょうか。
正月がだんだんと近付いてきました。
「ラーメン太郎」が懐かしいです。
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