FC2ブログ
≪ 2018 09   - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - - -  2018 11 ≫
*admin*entry*file*plugin| 文字サイズ  
FC2 Blog Ranking FC2 Blog Ranking

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


健太の脚

16

・・・オレの、・・・オレの、・・・脚がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっ
!!!!!!!

信じられないことに、健太の腰から下は、もはや目がつぶれるほどの猛烈な光を放つ、六面体のグリーン・ストーンと化していた。

た、助けてくれぇぇぇ、助けてくれぇぇぇぇっっっっ!!!!!

「キミ、ワ、アノ、カイカン、ノ、ナカ、デ、ナンドトナク、シンデモイイ、ト、オモッタ、ハズダ。ダカラ、コノ、セカイ、デ、キミ、ワ、シヌノダ。ホンモウ、ダロウ?」

やめてくれぇぇぇぇ、やめてくれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!

「モウ、オソイ。スベテ、ワ、キマッタ、コト、ナノダ。ソシテ、ワレワレノ、セカイ、デ、フロウフシ、ノ、エイエン、ノ、ジンセイ、オ、オクルノダ。ジャア、イコウ、カ。」

あああああああああああああああああああっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!
!!!!!!!!!!!!

その一秒後、健太の全生理は停止した。

健太の全身は、毒々しいまでに強烈な緑色に変色しながら、ゆっくりと空中に上って行った。

と、健太の体が忽然(こつぜん)と消え、代わりに、郵便ポストほどの、燦然(さんぜん)と輝く直方体のグリーン・ストーンが現れた。

健太ボックス

地上の、巨大な石の青い「顔」は、一瞬笑ったような表情を見せると、すうっと消えた。

そして、グリーン・ストーンは、今まで「顔」があった空間に引き寄せられると、水の中に沈むかのように、少しずつ吸い込まれて行った。

黒いドアが、音もなく閉まった。

やがて、石は陽炎(かげろう)のように姿を消した。

緑一色だった世界は、瞬時にして、漆黒(しっこく)の闇に立ち戻った。

明け方、朝陽がゆっくりと庭を照らすと、そこには、テントやビニールシートの切れ端が無数に散乱していた。

記憶を消され、健太という息子がいたことなど全く覚えていない両親は、これを、たちの悪い人間のいたずらだと憤慨し、警察に通報した。

しかし、もとより、誰の仕業か、わかるはずもなかった。

・・・・・・フ、フ、フ、フ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・サテ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

駿(しゅん)は、内気で奥手の少年だった。

高校からも、いつも一人で帰った。

学校からの帰り道、その日も、駿は一人だった。

人通りの少ない裏道に入って、しばらくした頃だった。

何気なく、道ばたに停められているバイクに目をやって、駿ははっとした。

バイク

バイクの陰が、ぼんやりと光っている。

駿は、恐る恐る、バイクの下を覗き込んだ。

と、そこには、果たして、緑色に光る一個の小さな直方体が横たわっていた。

・・・・・・なんだろう。

彼は、その物体を手に取った。

・・・・・・・・・軽い。

きれいだな・・・・・・。

駿は、うっとりと見つめながら、その石を上着のポケットに入れた。

何も知らずに・・・・・・・・・・・・・・・。

                                      了

スポンサーサイト


この記事へコメントする















Mr.NAO

Author:Mr.NAO
東京都港区出身 
男性 
水瓶座

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。