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穴

こんなに面白い小説は、実に久しぶりでした。

『穴』。

作者は、ルイス・サッカーさん。

訳は、幸田敦子さん。

講談社文庫です。

中学生の友人に薦められ、借りて読みました。

極めて良くできたエンターテインメントであり、真に大切なものを教えてくれる文学書でもある、と思いました。

主人公のスタンリーは中学生。

有名人のスニーカーを盗んだという無実の罪で、少年矯正キャンプに送られます。

そのキャンプは、砂漠の干上がった元の湖のわきにあり、収容されている少年たちには、カチカチにこわばったかつての湖底に、「人格形成のため」と称して大きな穴を掘る、という強制労働が課せられています。

掘らなければならない穴は、1人1日1個です。

肥満気味のスタンリーは、灼熱の太陽の下、手に血豆を作ってフラフラになりながらも、その激烈なノルマをこなしていきます。

噛まれたら一巻の終わりの黄斑(きまだら)トカゲとガラガラヘビに恐れおののきながら、少年たちは来る日も来る日も真っ黒になって穴を掘ります。

そんなある日、スタンリーが土の中からある物を見つけたところから、物語は思わぬ方向に展開していきます。

読み出したら止まらない、とはこのことでしょう。

日本語訳も大変に良く、非常にこなれた言葉が小気味よく躍っています。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆                      
<推薦の言葉>

☆森 絵都氏(『穴 HOLES』文庫解説者)
まるで神業のように見事な展開。そして、運命の大どんでん返し!

<各紙誌書評より抜粋>

☆増田喜昭氏(朝日新聞)
「あー、おもしろかった。いままでお父さんにすすめられた本で、いちばんおもしろかったよ」と中学生の息子。
あまりにも感動しているので、ぼくはもう一度読み返してみた。
するとどうだ。
最初の印象とはまた違い、二度おいしいことになってしまった。

☆今江祥智氏(読売新聞)
ツイてない家代々の不倖せの輪を少年はどう潜り抜けて自分の運を掴み取るのか。
正に一気に読ませ、読み終えると本書が全米図書賞やニューベリー賞を受けたことが納得できる。
大人も堪能させてくれる会心の一冊といえる。

☆池田香代子氏(THE CARD)
見えない運命の糸が複雑にからまりあって、すべてのマイナスカードが最強のプラスカードにひっくりかえる。
そのあげくの大逆転ハッピーエンド。
読み終わったとき、登場人物全員とうれし涙にくれながら、「やったね!」と歓声をあげたくなることうけあいだ。

☆川上弘美氏(読売新聞)
気分のいい冒険譚だ。
スタンリーはさえない男の子だが、中身はくさっていないからだ。
キャンプの仲間たちだってくさっていない。
荒涼たる砂漠に穴を掘りながら、ひとくせもふたくせもある男の子たちは、その芯に澄んだものを持っている。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆                     
しかし、作者、ルイス・サッカーさんの創作力筆力は、並みのものではありません。

次々と繰り出される読み物としての巧妙な仕掛け、それぞれが真に個性的な人物たちの描写、主人公スタンリーのまっすぐな心象の見事な表現、そして、意表を突く斬新な展開。

ぜひオススメです。

砂漠が舞台の物語ですが、読んだら暑さを忘れるでしょう。

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Mr.NAO

Author:Mr.NAO
東京都港区出身 
男性 
水瓶座

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